新NISA制度の魅力とは?(2024年1月4日更新)

2024年1月、ついに「新NISA」が始まりました。従来のNISA制度を抜本的に見直し、恒久化されたこの魅力的な非課税投資制度について、あらためて確認してみましょう。

新NISAについて

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1.「新NISA」制度の概要

新しいNISAのポイント

  • 非課税保有期間の無期限化
  • 口座開設期間の恒久化
  • つみたて投資枠と、成長投資枠の併用が可能
  • 年間投資枠の拡大(つみたて投資枠:年間120万円、成長投資枠:年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能。)
  • 非課税保有限度額は、全体で1,800万円。(成長投資枠は、1,200万円。また、枠の再利用が可能。)
新NISA制度の概要

2.「NISA」制度創設の背景

通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらを売却して得た利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります。 NISA制度は、2003年から2013年までの間に適用された株式譲渡益・配当に対する10%の軽減税率制度を、20%の本則税率に戻す際に代替措置として2014年に創設されました。NISAとは、非課税口座内で、毎年一定金額の範囲内で購入した株式や投資信託などの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度で、「少額投資非課税制度」のことです。イギリスのISA(Individual Savings Account=個人貯蓄口座)をモデルとした日本版ISAとして、NISA(ニーサ・Nippon Individual Savings Account)という愛称がつけられました。このNISAが、政府の「資産所得倍増プラン」の7つの柱の1つと位置付けられ、抜本的拡充と恒久化が実現した訳です。

3.「新NISA」制度の魅力とは?

新NISA制度の主な魅力は、①非課税期間が無期限化されたこと、②非課税投資枠が大幅に拡大されたこと、③非課税投資枠を再利用できるようになったこと、の3点です。

  • ① 非課税期間が無期限化
    まずは、非課税で保有できる期間の制限がなくなりました。従来の制度ではつみたてNISAの非課税期間が最長20年間、一般NISAでは最長5年間でしたが、新制度ではどちらも無期限となり、口座開設期間が恒久化されました。
  • ② 非課税投資枠(年間投資枠・非課税保有限度額)が大幅拡大
    また、生涯で投資できる金額が大幅に拡大されました。従来のNISA制度では、つみたてNISAの最大投資枠が20年間で計800万円、一般NISAの最大投資枠が5年間で計600万円でしたが、新NISA制度では、非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円)になりました。つまり、非課税枠が2倍以上に拡大されたのです。
  • ③ 非課税投資枠を再利用
    さらに、従来の制度では、NISA口座内の商品を売却した分の投資枠は、再度使えない仕組みでした。一方、新しい制度では、売却した翌年に商品の元本価格分の生涯投資枠が再利用できるようになりました。
    (例)投資額100万円の商品が200万円まで値上がりしても、消費する枠は「100万円」です。この商品を売却すると、翌年に「100万円」の枠を再利用できます。

4.「新NISA」を有効に活用するには?

「新NISA」を有効に活用するためには、どうしたら良いのでしょうか。1つは、非課税枠をできるだけ使うこと、もう1つは、成長投資枠でも、つみたて投資枠と同じ商品に投資することです。

  • ① 非課税枠をできるだけ使うこと
    現状、NISAよりも税制メリットの大きい非課税制度は確定拠出年金くらいです。老後資金として、所得控除のメリットがある iDeco(個人型確定拠出年金)に振り向ける以外の運用資金は出来る限りNISA口座に集約することがポイントです。
  • ② 「つみたて投資枠」対象商品は、「成長投資枠」でも投資が可能
    つみたて投資枠は、金融庁が手数料等の一定基準に基づいて長期投資に向いている商品を厳選しています。したがって、長期投資を行おうとしている方で、つみたて投資枠だけでなく、成長投資枠も活用する場合は、成長投資枠でも、あえてつみたて投資枠対象商品に限定して投資する方法もあります。

5.「新NISA」制度で注意しなければいけないことは?

「新NISA」制度において、注意しなければいけないのは、従来のNISA口座で保有する商品を新しいNISA口座へロールオーバーできない点です。すなわち、一般NISAやつみたてNISAで投資した商品を、新NISAの成長投資枠やつみたて投資枠の口座に移管することができないのです。従来のNISA口座内の資産を新NISA口座に移すためには、保有している商品を一度売却し、その売却資金で成長投資枠やつみたて投資枠であらたに購入し直す必要があるのです。

6.まとめ

新NISA制度では、従来のNISA制度において改善要望の多かった制度の恒久化や非課税期間の無期限化、非課税投資枠の引き上げなどが一気に実現しました。今回の制度変更により、多くの方にとっては、株式や投資信託の取引をNISA口座に一本化することが可能となりますし、より柔軟な資産形成・資産運用が出来るようになるでしょう。まずは新NISA制度を知っていただいて、1人でも多くの方がこの魅力的な制度を活用してくださることを願っております。

新NISAに関する詳細はこちら(※金融庁HPへリンクします)


留意事項

2024年以降の新しいNISAに関する留意事項
  • NISA口座開設には、投資信託口座の開設が必要です。
  • NISA口座は開設する年の1月1日において、日本にお住まいの満18歳以上の個人の方が開設できます。
  • NISA口座は、全ての金融機関を通じて、お一人さま1口座に限り、開設することができます。(金融機関を変更した場合を除きます。)
  • 一定の手続きの下で、金融機関の変更が可能ですが、金融機関の変更を行い、複数の金融機関でNISA口座を開設した場合でも、各年において1つのNISA口座でしか公募株式投資信託を購入することができません。また、NISA口座内の公募株式投資信託を変更後の金融機関に移管することもできません。なお、金融機関を変更しようとする年分の非課税管理勘定で既に公募株式投資信託を購入していた場合、その年分について、金融機関を変更することはできません。
  • NISA口座開設後に行う税務署審査の結果、二重口座であったことが判明した場合、NISA口座で購入した投資信託は当初から課税口座で購入したものとして取り扱います。
  • NISA口座内で損失が生じた場合は、特定口座や一般口座で保有するほかの投資信託の売却益や分配金との損益通算はできません。また損失の繰越控除もできません。
  • 投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)は非課税であり、NISA口座での非課税メリットを享受できません。NISA口座で保有する投資信託の分配金を再投資した場合は、新たな投資として非課税枠をご利用いただくことになります。
  • 課税口座で既に保有している投資信託をNISA口座に移すことはできません。
  • 2024年1月以降、新しいNISA制度へ改正され、NISA口座の非課税投資枠はつみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円、合計最大年間360万円まで投資が可能となりました。非課税保有期間は無期限、口座開設期間は恒久化されています。約定金額が非課税枠を超過する場合、超過分は、特定口座が開設されている場合は特定預り、開設されていない場合は一般預りとして取り扱われます。
  • 非課税保有限度額は全体で1,800万円、成長投資枠はそのうち1,200万円です。
  • 非課税保有限度額については、買付け残高(簿価残高)で管理されます。このため、NISA口座内の商品を売却した場合には、当該商品の簿価分の非課税枠を翌年以降再利用できることとなります。
  • つみたて投資枠および成長投資枠は同一の年に2つの枠を併用することができます。
  • 2024年1月以降の新しいNISAで購入できる投資信託は、つみたて投資枠では、2023年までのつみたてNISAと同様であり、成長投資枠では2023年までの一般NISAの投資対象商品のうち、以下条件をすべて満たすものに限られます。
    • ① 信託期間が20年以上または無期限であること
    • ② 一定のデリバティブ取引が用いられていないこと
    • ③ 毎月分配型でないこと
  • つみたて投資枠では、積立契約をお申込みいただき、定期・継続的な方法での買付けに限られます。
  • つみたて投資枠では、積立契約により買付けた投資信託の信託報酬等の概算値が原則として年1回通知されます。
  • 当行取扱のNISA対象ファンドは、当行ホームページからもご確認いただけます。

本ご案内は、作成時点における法令その他の情報に基づき作成しており、今後の改正等により、取扱が変更となる可能性があります。

2023年までのNISA から2024年の新しいNISAへの移行に関する留意事項
  • 2023年12月末時点で当行で一般NISAまたはつみたてNISAを開設している場合、2024年1月以降の新しいNISAのつみたて投資枠および成長投資枠の2つが自動開設されます。(2023年10月から12月の間に金融機関変更手続をした場合を除きます。)
  • 2023年までの一般NISAにおいて投資した金融商品は、旧制度における非課税措置が適用されるため、新しいNISAの年間投資枠とは別枠で管理されます。そのため、旧制度における非課税期間内(つみたてNISA:20年間、一般NISA/ジュニアNISA:5年間)は非課税で保有可能です。
  • 2023年までのNISAにおける非課税期間が終了すると課税扱いとなります。新しいNISA口座へのロールオーバーはできません。
  • 2024年以降、2023年までにNISA口座で購入したファンドからの分配金の再投資は課税扱いとなります。
  • 2023年までに一般NISAを利用して積立購入を行っていたものについては、2024年以降も新しいNISAの成長投資枠で積立購入は継続されます。なお、成長投資枠対象外となるファンドは、2024年以降は課税扱いでの購入となります。課税扱いでの購入を希望しない場合、積立契約の中止の手続きを行う必要があります。
  • 2023年までにつみたてNISAを利用して積立購入を行っていたものについては、新しいNISAのつみたて投資枠で積立購入は継続されます。
  • 2023年までにジュニアNISAで積立契約をしている場合は2024年以降は課税口座での積立購入となります。
  • 2024年1月以降、2023年までのNISA(一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISA)において、新たに投資信託等の購入はできません。
  • また、2023年までのNISAで購入した投資信託等は、新しいNISA口座への移行はできません。
  • 当行取扱のNISA対象ファンドは、当行ホームページからもご確認いただけます。

本ご案内は、作成時点における法令その他の情報に基づき作成しており、今後の改正等により、取扱が変更となる可能性があります。

2023年までの一般NISAに関する留意事項
  • 2023年までの一般NISAでの口座開設、投資については終了しています。
  • 一般NISAにおいて投資した金融商品は、旧制度における非課税措置が適用されるため、2024年1月以降の新しいNISAの年間投資枠とは別枠で管理されます。そのため、旧制度における非課税期間内(一般NISA:5年間)は非課税で保有可能です。
  • 一般NISAにおける非課税期間が終了すると課税扱いとなります。新しいNISA口座へのロールオーバーはできません。
  • 投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)は非課税であり、一般NISA口座での非課税メリットを享受できません。
  • 2024年以降、2023年までに一般NISA口座で購入したファンドからの分配金の再投資は課税扱いとなります。
  • 2023年までに一般NISAを利用して積立購入を行っていたものについては、2024年以降も新しいNISAの成長投資枠で積立購入は継続されます。なお、成長投資枠対象外となるファンドは、2024年以降は課税扱いでの購入となります。課税扱いでの購入を希望しない場合、積立契約の解約の手続きを行う必要があります。
  • 一般NISA口座内で損失が生じた場合は、特定口座や一般口座で保有するほかの投資信託の売却益や分配金との損益通算はできません。また損失の繰越控除もできません。
  • 非課税期間満了等により、投資信託を一般NISA口座から特定口座または一般口座へ移管した場合、移管時の時価が新たな取得価額となります。したがって、移管後に売却される際に売却損がでている場合でも、課税されることがあります。

本ご案内は、作成時点における法令その他の情報に基づき作成しており、今後の改正等により、取扱が変更となる可能性があります。

つみたてNISAに関する留意事項
  • 2023年までのつみたてNISAでの口座開設、投資については終了しています。
  • 2023年までのつみたてNISAにおいて投資した金融商品は、旧制度における非課税措置が適用されるため、2024年1月以降の新しいNISAの年間投資枠とは別枠で管理されます。そのため、旧制度における非課税期間内(つみたてNISA:20年間)は非課税で保有可能です。
  • つみたてNISAにおける非課税期間が終了すると課税扱いとなります。新しいNISA口座へのロールオーバーはできません。
  • 投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)は非課税であり、つみたてNISA口座での非課税メリットを享受できません。
  • 2024年以降、2023年までにつみたてNISA口座で購入したファンドからの分配金の再投資は課税扱いとなります。
  • 2023年までにつみたてNISAを利用して積立購入を行っていたものについては、新しいNISAのつみたて投資枠で積立購入は継続されます。
  • つみたてNISA口座内で損失が生じた場合は、特定口座や一般口座で保有するほかの投資信託の売却益や分配金との損益通算はできません。また損失の繰越控除もできません。
  • 非課税期間満了等により、投資信託をつみたてNISA口座から特定口座または一般口座へ移管した場合、移管時の時価が新たな取得価額となります。したがって、移管後に売却される際に売却損がでている場合でも、課税されることがあります。

本ご案内は、作成時点における法令その他の情報に基づき作成しており、今後の改正等により、取扱が変更となる可能性があります。

ジュニアNISAに関する留意事項
  • 2023年までのジュニアNISAでの口座開設、投資については終了しています。
  • ジュニアNISAにおいて投資した金融商品は、旧制度における非課税措置が適用されるため、2024年1月以降の新しいNISAの年間投資枠とは別枠で管理されます。そのため、旧制度における非課税期間内(ジュニアNISA:5年間)は非課税で保有可能です。
  • ジュニアNISAで投資した商品については、非課税期間(5年)終了後、自動的に継続管理勘定に移管され、18歳になるまで非課税で保有することが可能です。
  • 投資信託の分配金のうち、元本払戻金(特別分配金)は非課税であり、ジュニアNISA口座での非課税メリットを享受できません。
  • 2024年以降、2023年までにジュニアNISA口座で購入したファンドからの分配金の再投資は課税扱いとなります。
  • 2023年までにジュニアNISAで積立契約をしている場合は2024年以降は課税口座での積立購入となります。
  • ジュニアNISA口座内で損失が生じた場合は、特定口座や一般口座で保有するほかの投資信託の売却益や分配金との損益通算はできません。また損失の繰越控除もできません。
  • 2024年以降は18歳未満であっても遡及課税されることなく払出すことが可能となります。ただし、ジュニアNISA口座で保有するすべての残高を払出しジュニアNISA 口座自体を廃止する必要があります。
  • 2024年以降は、ジュニアNISA口座に設定される継続管理勘定に移管することで、口座開設者が1月1日現在で18歳である年の前年12月31日までは、非課税で保有することができます。
  • 非課税期間満了等により、投資信託をジュニアNISA口座から特定口座または一般口座へ移管した場合、移管時の時価が新たな取得価額となります。したがって、移管後に売却される際に売却損がでている場合でも、課税されることがあります。

本ご案内は、作成時点における法令その他の情報に基づき作成しており、今後の改正等により、取扱が変更となる可能性があります。

投資信託に関する留意事項
  • 投資信託は、預金保険機構の保護の対象ではありません。また、当行で取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象ではありません。
  • 投資信託は、クーリングオフ(金融商品取引法第37条の6の規定)の適用はありません。
  • 投資信託の運用による損益は、投資信託を購入されたお客さまに帰属します。
  • 投資信託は金融機関の預金とは異なり、元本及び利息の保証はありません。
  • 投資信託は、国内外の株式・公社債などを投資対象にしますので、組入有価証券の価格の下落や、組入有価証券の発行体の財務状況の悪化等の影響により、基準価額が下落し、損失を被ることがあります。また、為替レートの変動の影響により、基準価額が下落し、損失を被ることがあります。
    したがって投資家のみなさまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。
  • 投資信託は、ご購入時等に各種手数料がかかります。
    【例】申込手数料(申込代金に対し最大税込3.3%)+信託報酬(純資産総額に対し最大税込2.09%)+信託財産留保額(換金時の基準価額に対し最大0.5%)+その他費用
    ※その他費用については、売買条件等により異なるため、あらかじめ金額または上限額等を記載することはできません。上記手数料等の合計額についても、保有金額または保有期間等により異なるため、あらかじめ表示することはできません。
  • 当行は投資信託の販売会社です。投資信託の設定・運用は、運用会社が行ないます。
  • 商品毎に手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面(目論見書および目論見書補完書面)等をよくお読みいただいたうえ、 ご自身でご判断下さい。
  • 当行制定の勧誘方針に基づき、お客さま保護の観点から、お申込みをお断りする場合がありますので、あらかじめご了承ください。

本ご案内は、作成時点における法令その他の情報に基づき作成しており、今後の改正等により、取扱が変更となる可能性があります。

本ご案内は、投資信託およびNISA制度についてお伝えする目的で作成されたものであり、個別商品の勧誘資料ではありません。

 

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